重要文化財
重要文化財[潮吹き防波堤・末広橋梁]
潮吹き防波堤
潮吹き防波堤は、明治26年10月から半年間で県営事業によって築造されました。この事業は明治21年の暴風雨や翌年の台風によって稲葉三右衛門が築造した防波堤が破損したために計画されたものであります。
潮吹き防波堤は大堤と小堤が並行する二列構造をとり、港内側の大堤には49ヶ所にわたって五角形の水抜き穴が設けられています。港外からの波が小堤で弱められ大堤で受け止められる構造で、小堤を越えた海水は、両堤の間の溝を流れて水抜き穴から港内に流れ出す構造となっています。
オランダの水理工師ヨハネス・デ・レーケの計画案によるものと言われており、工事は三河の左官職人であった服部長七が請け負いました。
平成8年には潮吹き防波堤を中心とした旧港湾施設が国の重要文化財に指定されました。
末広橋梁
四日市港の千歳運河に架かる跳開式の鉄道橋で、昭和6年に製作されました。全長58メートル、五連の桁からなり、中央部の橋桁がワイヤーで引き上げられ、80度ほど跳ね上がる仕組みで列車通過時のみ下がる仕組みになっています。
現役の鉄道可動橋としては最も古く、平成10年に国の重要文化財に指定されました。